会長挨拶

高野和良(九州大学)

 福祉社会学会のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。2025年6月の大会総会で学会長を拝命いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

 福祉社会学会は、福祉(welfare、well-being)や社会政策の社会学に関心を持つ研究者中心の学術団体として2003年に設立され、20年以上の活動実績を重ねてきました。会員数は500名弱で推移しています(2025年6月末現在)。毎年度1回の年次大会では、多様なテーマに基づく自由報告やシンポジウムを通じて新たな知見の創出に努めており、加えて、各地の会員による研究会においても活発な討議と交流を重ねています。

 また、学会活動や研究成果の対外的発信も重視してきました。機関誌『福祉社会学研究』(既刊22号)は質の高い研究成果の発信の場となっています。また、学会創設10周年記念事業では、福祉社会学の理論と方法、諸領域における研究、福祉政策と実践などにまたがる98のトピックスを網羅した入門書である『福祉社会学ハンドブック』(2013年 中央法規出版)を刊行しました。さらに20周年記念事業でも、福祉社会学研究における基本的な文献の内容を簡潔に紹介し、学部生、大学院生などが福祉社会学の多様な領域を概観する際の手がかりを提供するために『福祉社会学文献ガイド』(2023年 学文社)を刊行しています。

 今期も総会で承認いただいた活動方針に基づき、会員のみなさまのご支援をいただきながら、学会活動を進めてまいります。なかでも、研究成果の共有や会員間の交流の機会としての研究会を企画し、開催することは、学会としての重要な役割と考えています。前期では、コロナ禍を経て学会活動を従前の姿に戻すことができましたが、引き続きオンライン方式も取り入れながら、多くの研究会開催を実現してまいります。また、情報発信をさらに拡充するために、学会ホームページのリニューアルを行い、この度の公開に至りました。新たなホームページを通じて、より充実した情報発信と研究成果の発信をさらに進めることができればと思っております。

 今後とも、会員のみなさまには福祉社会学会の活動にご理解とご支援をいただきますよう、心よりお願い申し上げます。

 また、福祉社会学会にご関心をお持ちの方には、ぜひ、ご入会を検討いただければと思います。その際には、年次大会や研究会にぜひ足をお運びいただいて本学会の雰囲気をご覧いただき、ご検討願えればと思います。本学会に多くの方がご参画いただけることを願っております。

2025年7月1日